古本屋の在野研究日誌

博士号を取得した古本屋の研究者生活

在野研究といえば…

在野研究という言葉で思い出すのは、個人的にはこちらの本です。

著者の方々は皆、在野の研究者の方々ですが、在野の側からきわめて独自で、興味深い視点を生みだしているところが印象に残ってます。特に鉱山技師として長年鉱山を渡り歩いた方が、空海密教山相ラインと鉱山学・地質学上の日本中央構造ラインが一致するのに着目し、空海が鉱山師であったのではないかとの考察を進めていくところは、まるでミステリーを読んでいるようなスリルを味わうことができます。

 

既成概念にとらわれない自由な発想、まさに在野研究の醍醐味という感じでしょうか。

 

同時に、それが水銀の産地とかぶってくるというのも、道教との習合とも合わせると実に興味深いところです。

在野研究者として

博士号を取得し、今まで20年以上在籍していた大学から離れました。今は、大学の研究員とかではなく、ただの古本屋です。その仕事の傍ら、趣味で研究を続けていくので、やはり自分は在野研究者と名乗るのが相応しいだろうと思い、ブログのタイトルを変えて新たにスタート。一応それまでのブログは博士号取得までの記録ということで、当面は残しておきます。

 

「在野研究者」という名称はこの本のおかげで、今やすっかり定着してますし、私自身もこの本から大いに感銘を受けたというのもその理由です。

 

目下のところ、目標としては、博論の書籍化です。それにあたって、口頭試問で指摘された問題について修正を試みています。

 

これからは、このブログで研究生活を随時発信していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。